プロフェッショナルなタトゥーイングを目指す中で、適切な道具、お客様の要望に沿えるようなパターン選択、マシンの調整が必要です。マシンの種類やその特性などは、今までご紹介して来ましたが、今回は、パワーサプライに関して記していこうと思います。
パワーサプライの種類
AC/DC パワーサプライ
DC/ACタイプは、以前はアーティストの仕事場やベンチに置かれることが多かったため、ベンチ電源とも呼ばれていました。見た目は、いくつかの接続部がある小さな箱のように見えます。直流電源は、回路基板や電子製品などの被測定物に直流電圧を流すことで電力を供給します。
・これは主に、電流変換装置として機能するので、それを通して出力電流の電圧を変更することができます。このタイプは比較的安価で購入できるため、これから始める人にとっては大きな負担にならず、始めやすいでしょう。
・この大型パワーサプライは互換性が非常に高いのが特徴です。異なるメーカーのペダルやタトゥーマシンを接続できれば、同時に使用することができます。知識がある人であれば、自分で改造することも可能です。他の電源ではなかなか難しいことが、可能なのがこのタイプです。
・デメリットとしては、スタジオで働く人は良いですが、大きくワイヤーを引きずるため移動が困難・コンセントに繋がないと稼働しないことから仕事場のスペースを取ってしまう事です。騒音が大きいのも悩みどころです。
ワイヤレス パワーサプライ
現在主流で、人気を集めているパワーサプライです。複数のリチウム電池で構成された一体型電源です。RCAなどのコネクタでマシンに接続できます。この電源はサイズが小さく、主にワイヤレスタトゥーペンに使用されます。
・リチウム電池は蓄電容量が大きいため、ワイヤレスバッテリーは一般的に非常に小さいサイズになっています。一般的に800~1000mahの容量があり、2~3時間連続で作業することが可能です。また、ワイヤレスタトゥーマシンには2つのバッテリーが付属しているので、片方を充電しながらもう片方を使用することができます。
・個人のタトゥーアーティストが作業するのに適しています。現在は、正規の店舗を持っていないタトゥーアーティストがたくさんいます。出張形式でクライアントの家にタトゥー道具を持ち込み、作品を作ることになります。そんな彼らにとって、ワイヤレスタトゥーペンは電源不足にならずに作業できる便利なアイテムです。車やモバイル電源で充電することができるのも助かります。
・ワイヤレス電源は、より安定した出力を出すことが可能で、タトゥーペンの振動を大幅に軽減することができるため、手の負担を少しでも軽減できます。
適切なパワーサプライを選ぶには?
必要な電圧から選ぶ
どのタトゥー用品もそうですが、パワーサプライも年々進化してきています。電源は通常、電圧規制の範囲によって分類することができます。一般的なもので8~12ボルトの電圧、低電圧のもので稀に、3ボルト以下、ポータブル電源であれば20ボルトまでの電圧を持っています。簡単に言えば、電圧差は主にマシンの強さに影響します。電圧が高ければ高いほど、タトゥーの時針は深くなり、周波数は速くなります。
電圧の表示形式
タトゥーマシンの電源表示モードは、アナログ信号とデジタル信号の2種類があります。お好みの操作パターンと出力に応じて表示モードを使い分けが可能です。デジタル表示は、より正確で作業中に扱いやすいですが、割高の傾向にあります。
マシンとの互換性
ワイヤレスロータリータトゥーマシンは、年々より多くのアーティストが使用し始めていますが、従来のコイルマシンにこだわるタトゥーアーティストもまだ多くいます。コイルマシンは通常、真鍮や他の金属を多く使用しているため、非常に重くなります。しかし、コイルマシンは安価であり、タトゥーの基本的な原理を実証しているため、今でもタトゥーアーティストに使用されている理由の一つかもしれません。
ロータリータトゥーマシンは、特にワイヤレスインクペンが小型でありながら非常に使いやすいため、近年では主流になっています。他にも様々な機能が搭載されていることが多く、使い勝手が良いのはもちろん、手への負担も少なくなるよう設計されています。
サイズと携帯性
小型の電源は、持ち運びが簡単なだけでなく、操作性も良いため、客先への訪問が必要な多くのタトゥーアーティストにとっては、最優先で気にするところでしょう。スタジオを持っている方でもその利便性から、小型を使う人も多いのではないでしょうか?
逆に、一般的に重い電源や大きな電源は、安定性や機能性に優れており、長時間かかるタトゥーデザインを作る際に非常に役に立ちます。
コストパフォーマンス
どんなものでも同じだと思いますが、パワーサプライも例外に漏れなく、高価なものほど安定性と品質が高くなります。一般的にRCA電源は安いもので¥5,000程度、高いものでは¥50,000以上にもなります。価格が上がれば上がるほど、電源は高機能になります。コイルマシンと回転式タトゥーペンの両方に接続できる多機能電源や、出力電圧や電力をより細かく制御して、より緻密な絵を描くことができる電源もあります。
まとめ
ワイヤレスタトゥーマシンが時代のトレンドになってきた現在、それに乗じてパワーサプライの重要性も増してきています。バッテリーにデジタルディスプレイが搭載されたり、多彩なモードチェンジが可能であったりと、マシン同様年々進化していきます。より正確で、より独創的な作品を描くためにも、自分に適したパワーサプライを選択していきましょう!!
参照
本記事はこのページを和訳・再編したものです。